カラオケ 追加レク

【認知症予防にもオススメ!】カラオケがもたらす具体的な効果と効果的な実践方法5つ

オンラインデイサービス苺一笑

2児のパパ/インスタフォロワー約1万人/現役看護師/作曲家(レコード会社から楽曲リリース経験あり)/様々な経験を元にして、オンラインデイサービスを立ち上げました。よろしくお願いいたします。

 「最近、物忘れが増えた気がする」「人の名前がすぐに出てこない」そんな経験はありませんか?
年齢を重ねると、どうしても記憶力の衰えが気になり、認知症を意識する機会が増えてきます。

 「このままではいけない」「何か始めなくちゃ」と思っても、なかなか続けられる方法が見つからない。そんな方にこそ試してほしいのがカラオケなんです。

 「カラオケが脳トレ?」「ただの娯楽じゃないの?」と驚かれるかもしれません。
でも実は、最近の研究で歌うことが脳を活性化し認知症予防にもつながることがわかってきました。

今回は、そんなカラオケの“脳と健康への効果”について、わかりやすくお伝えします。
「最近物忘れが気になる」「楽しく認知症予防したい」という方は、ぜひ参考にしてくださいね!

 ちなみに認知症は高齢者の問題と思っていませんか?

 脳の萎縮は40代から始まっていきます。この文章をレクのネタ探しで見つけてくれたあなた自身も、もしかしたら例外ではないかもしれません。

 患者さんや利用者さんの為だけではなく、自分自身のためにもみんなで一緒に楽しくレクをしていきましょう。

具体的な効果

認知症予防

 歌詞を目で追いながら記憶を呼び起こし、音程やリズムを意識して声に出して歌うという一連の動作は、視覚・聴覚・運動・言語・記憶など、複数の脳の機能を同時に使う高度な活動です。特に、前頭葉(記憶・注意・思考・感情のコントロール)、側頭葉(聴覚や言葉の理解)、頭頂葉(空間認識や感覚の統合)といった広い範囲の脳が活性化されます。さらに、歌うことで脳の血流が促進され、酸素や栄養が行き渡り、神経細胞の働きも活発になるといわれています。
 このような効果から、歌うことは脳のトレーニングとして、認知症の予防や進行の遅れにも役立つとされています。

呼吸機能の維持

 歌うときには、深く息を吸い、ゆっくりと吐き出す動作を繰り返すため、横隔膜や肋間筋などの呼吸補助筋を効果的に鍛える「呼吸筋トレーニング」としての効果があります。特に腹式呼吸を意識して歌うことで、肺に取り込む空気の量(換気量)が増え、肺胞が大きく広がり、酸素と二酸化炭素の交換(ガス交換)の効率も高まります。
 また、息をコントロールしながら発声することで、呼吸筋の持久力協調性が鍛えられ、加齢とともに衰えやすい呼吸機能の維持にも役立つとされています。

高血圧の予防

 歌うことで自然と深い呼吸や腹式呼吸が促され、血液中の酸素量が増えます。それと同時に、自律神経のバランスが整い、心と体に良い影響をもたらします。特にリラックスをつかさどる副交感神経が優位になることで、筋肉がゆるみ、心臓の鼓動もゆっくりと落ち着いてきます。
 その結果、血管が広がって血流がよくなり、血圧が下がるというメカニズムが働きます。

誤嚥防止

 カラオケで歌うことは、喉の筋肉や舌、口周りの筋肉を自然に使う運動となり、嚥下機能(飲み込む力)を維持・向上させる効果が期待できます。また、歌詞を発音するために意識的に口を動かすことが口腔機能のトレーニングとなり、食事中の誤嚥リスクの低下にもつながります。さらに、歌うことで唾液の分泌が促され、口の中を清潔に保つ効果があり、歌詞を追いながら歌うことで脳と口の連携も鍛えられます。
 そのため、カラオケは楽しみながら誤嚥予防に取り組む有効な手段の一つとされています。

ストレスの軽減

 音楽を聴きながら歌うことによって、脳内で快楽や報酬に関わる神経伝達物質(ドーパミンやセロトニン)が分泌され、心地よさや幸福感を感じることができます。また、発声や深い呼吸によって自律神経が調整され、副交感神経が優位になります。これにより、心拍数や血圧が安定し、リラックスした状態が促進されます。さらに、ストレス時に増加するコルチゾール(ストレスホルモン)の血中濃度が低下することが報告されています。
 歌うことは、自分の感情や思いを表現する役割も果たし、言葉にできない不安や怒り、悲しみなどのネガティブな感情を音楽を通じて解放することができます。これにより、情緒が安定し、心理的な解放感が得られるため、ストレス軽減につながると言われています。

効果的に行う方法

言語能力を鍛える

 歌う前にみんなで歌詞を声に出して音読したり、歌詞の中から特定の文字や言葉を探すゲームを行うことで、発語や語彙力、文字認識力を楽しく刺激し、コミュニケーション力や言語理解力の維持につなげることができます。

発声&呼吸筋トレーニング

 歌う際にお腹からしっかり声を出すよう意識づけたり、ロングトーン(長く伸ばす声)や発声練習を取り入れることで、呼吸筋や声帯、口周りの筋肉を効果的に鍛え、嚥下機能向上や誤嚥予防にもつなげることができます。

注意力を鍛える

 歌の中であらかじめ決めた特定の言葉(例えば「花」や「愛」など)が出たときに手を挙げたり拍手をしてもらうルールを設け、歌を聴きながらその言葉に意識を集中することで、楽しく注意力や集中力を高めることができます。または曲のサビの部分で簡単な動作(左右に手を振る、膝をたたくなど)を行うことで、音楽のリズムに合わせて全身を楽しく動かしながら、バランス感覚や筋力、協調運動能力も自然に高めることができます。

記憶力を鍛える

 参加者に歌詞を見せずに歌ってもらったり、途中で歌詞の一部を空白にして当ててもらう「穴埋めクイズ形式」にすることで、歌のメロディーや言葉を思い出す力を使い、楽しく自然に記憶力を刺激することができます。また1番と2番の違いを考えてみることも記憶力を鍛えることにつながります。

エピソード記憶の活性化(回想法)

 歌った曲にまつわる「昔の思い出」や「その歌を聴いていた頃のエピソード」を一人ずつ話してもらい、歌と記憶を結びつけることで、楽しく脳を刺激し会話や回想を促すことができます。また「語る」ことで脳全体を活性化させることができます。

楽しみ方の工夫

多様な曲を選ぶ

 高齢者や施設利用者には、懐かしい昭和の歌や演歌、童謡など、年代や好みに合わせた楽曲を選曲しましょう。特に、自分が若い頃に歌った曲は、記憶や感情を刺激し、より楽しんでもらえます。

歌詞カードやスクリーンの活用

 歌詞が見やすいように、大きな文字で表示された歌詞カードやスクリーンを用意することで、歌いやすさが増します。また、歌詞の表示タイミングを合わせることで歌いやすさが向上します。

参加型のイベントにする

 歌を歌うだけでなく、手拍子や簡単なダンス、合唱を取り入れることで参加感を高め、他の人との協力や交流が生まれます。グループで歌うことを推奨することで、団結感も生まれます。

体力に合わせたペースで進行

 高齢者や体調に配慮して、無理なく楽しめるペースで進行しましょう。短い時間のセッションを複数回に分けて実施するなど、疲れにくい工夫が必要です。

笑顔を引き出すアイデア

 歌うこと自体を楽しんでもらうために、ユニークなテーマや歌詞の変更(例えば、名前や身近なものを歌詞に入れてみる)を取り入れたり、歌の前に楽しいエピソードや思い出話を聞くことも盛り上がります。

まとめ

いかがでしたか?

 歌うことは、脳を幅広く活性化し、記憶力・注意力・言語能力を同時に鍛える“脳トレ”です。さらに呼吸筋を鍛えて誤嚥予防、高血圧予防、ストレス軽減など、心と体に多くの健康効果があることがわかっています。

 特別な道具は不要。懐かしい歌を歌い、昔の思い出を語り合い、手拍子や簡単な動きを取り入れることで、楽しく交流しながら続けられます。

「このままではいけない」と感じた今が始め時!利用者さんも職員さんも一緒に笑顔になれるカラオケレクで、健康づくりと脳の若返りを始めましょう!

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